北海道のハウスメーカーの土屋ホームの創業者、土屋公三さんが先日他界された。
僕はほとんどお会いしたことはないのだが、とてもすごい人物だった。
僕はその昔、土屋ホームの研修に参加したことがあった。
その時、自分が手に入れたいものを具体的に手帳に書くという時間があったのだが、僕は何も書けなかった。
その研修で講師をされていた中川さんは、中川社長の愛弟子。
銀座の流しからCBSソニーに入るが、土屋公三社長に惚れこんで、土屋ホームに入社し、社内の研修講師となり、取引先を中心とする他社にも講師として研修を行うひとになった。
土屋ホームという会社をご存じない方もいるかもしれないが、レジェンド葛西といえばわかるだろうか。
中川さんは、今でも僕の兄貴分として、良いこと(悪いことも?)を教えてくれる存在である。
中川さんは、自分の目標を記した手帳の中身を、研修の最後にみんなに披露した。
そこには、なんだったかなあ? うろ覚えなんだけど、シェルビーコブラの写真があったような気がする。
僕はずっぷしのスーパーカー世代だし、そりゃあ、手に入れてみたい車なんてたくさんある。
ポルシェ934ターボRSR、カウンタックLP400 、トヨタ2000GT、フェラーリ512BB、バハバグ、ヨタ八チ、ケンメリ、240ZG、ステップバン、初代シルビア、オートザムFD、911カレラRS、P4(上の写真のやつね)、365BBシルエット、キャラバンE20 、NSX初期型、ビート、ストラトス、ジムニーJA11C、ロータスヨーロッパSP、ヤタベPS、イオタ(幻の方)、930ターボ、エスパーダ、コルベットスティングレイ、R32、GTO Z16A・・・
この中には、僕が過去に手に入れた車もあるし、億万長者でも手に入れられない車もある。
だけど僕は生涯で車を所有することを、あきらめた。
じゃあおれがもし、ほんとに、何もかも犠牲にして、死ぬほどに、車に乗りたいわけではないのか??? といわれたら、そうなのだ。
死ぬほどにのりたいわけではない。
だから、そんなチャンスが来ても、俺なんかのらんでいいわ、と思って、権利を譲るのだ。
むかし、サーキットの狼の池沢さとし先生と食事して、雑談していた時に、自分にはスーパーカーなんてあこがれだけの世界で、とてもとても無理です、みたいなことを言ったら、一気に先生の表情が変わったのを感じた。僕に対する興味はそこでなくなったという感じで。
あの池沢先生にしても、もう、爪に火をともす覚悟で、精一杯背伸びして、もしくは本来なら手が届かないはずのものにまで手を伸ばして、自分のあこがれの車を手にしてきたのだ。
僕は、目の前に3000万円~最大1億円がぶらさがっていたときに、俺はそれを手にするには早すぎると思って、辞退した。10年くらい前。
カッコつけたわけではない。
一生安泰になるには早すぎるって、自分で思っただけだ。(・・・後悔してるけどね)
その時は、俺は欲しいものを本気で欲しいと思ってないんだって実感した。
今でもそう思ってる。
あの時本当に車が欲しかったら、楽勝でロードスターガレージの2000GT レプリカ(税込950万円)くらいぽぽぽポーンと買えたっすよ。
車は好きだけど、本気で手に入れようとはしていないんだな。
んで、俺にはバイクで十分って、自分に言い聞かせてる。
いや、バイクって言葉もよくないな。
本気で欲しい、RZ350とか、NS250Rとか、買って維持していく財力放棄したわけだし。
あ、何のこと言ってるかわからんと思うけど、ドメイン持ってたんです。
====.comっていう。これを利益なしで、ソニーから切り離されたその会社に、寄付しました。
あれを譲ってから9年かな?
ちょうどよかったんだと思う。もし今だったら、間違いなく一生安泰なコースを選んでる。んで、今頃は左うちかもな。
でも、その会社、おれが思ったようなチャレンジ精神もってなくて、たぶん、つぶれる・・・。それに気がついて、俺が正当なお金もらって、それ全額投資したいなって思ったんだけど、なんかそううまくは運ばなくて、残念。
さて、僕の選択が吉と出るか凶と出るか。
ははは。
おみくじのための1枚のコインさえ惜しむくせに、
なにいっちょるんかのう(笑)
欲は大事じゃぞ、というおはなしでした。