同じマンションの理事会仲間に建具職人さんがいます。
このテーブルは家族を東京に呼び寄せた2020年に新潟で購入し、この場所に発送してもらったものです。
狭いおんぼろマンションです。
普通の家にある「柱」みたいなものがないので、5人が一緒に食事ができるサイズ、我が家の中心、一家の象徴となるようなバカでかいものにしました。
子どもたちはここで勉強したり、マンガを描いたりして、育ちました。
僕にとってはとても大事なテーブルです。
家族にとっても、そうであってほしいなあって思ってます。
しかし、新しくなったマンションには大きすぎるので、リサイズをすることにしました。
こういうことをやってくれるショップというのがあって、サイトで調べたら10万円コースでした。
理事会のとき、何かの拍子にその話をしたら、その方が「俺がやってあげるよ」と言ってくれたのでした。
2mが1.4mに。
そして、4つあった引き出しが2つになりました。
引き出しの位置は、センターに来るようになおしていただいたとのことです。
全てお任せでお願いしていたので、サプライズでした。
これで動線がなんとか確保できました。
建具職人さん、おもむろに「もう引っ越しは嫌だねぇ」と一言。
僕は一瞬、意図がわからなくて戸惑いました。
「もうないですよ。うちも終の棲家で、ここで死にますので」
するとちょっと笑顔を浮かべて、
「うちももちろん」と返ってきました。
まあ、なんていうのかな。
お互いにヤレヤレって感じの、共感が伝わってきました。
「片付けは僕やりますからいいですよ!」
「おお、そうかい。じゃあお言葉に甘えて、道具だけ」
「あのぅ、今日の分は1万円・・でどうでしょうか」
「いやいや、いらないよ!」
「いえ、そういうわけには!」
「うーん・・」
「ぜひ」
「じゃ、5000円もらおうかね」
「ありがとうございます!」
「小遣いもらっちゃった。はは」
一人になった僕は、とりあえず、今日まだ何も食べてなかったので、近所のラーメン屋に行きました。
んで、うちに戻ってきて、さあ後片付けしよう・・と思ったら!
あれだけ散乱していた木くずがない!
高層ビル風でうちの中に吹き込んでいました(笑)