僕はひとつの大きなジュラルミンのケースの中に、中学生くらいから文通でもらった手紙をはじめ、留学していた時につけていた日記や手帳、高校〜大学時代の写真とネガをひとまとめにしていました。
サイズ感的にはこんな感じ。
縦型でしたが。
僕の個人的なタイムカプセルみたいなものでした。
結婚し、家を建てて、1階の使っていない物置部屋に置いていたんだけど、あるときそのジュラルミンケースが、なくなっていることに気がつきました。
その中には、昔つきあっていた女の子の写真とか、圧倒的に女子からのものが多い手紙なんかが入っていたので、母か妻が僕に黙って捨ててしまったのではないかと、今でも思っています。もっとも、どちらも知らないと言ってますが。
ついでに、小学校から高校までの卒業アルバムもごっそりなくなっています。
これは下の妹が勝手に人に貸したとのことでしたが、そのまま忘れてしまっていて、もう誰に貸したかもわからないし、そもそも本人も記憶がなくなっているようです。
なので、若い頃の自分の軌跡のようなものは手元に全然なくて、根無草のような、虚(うつろ)な部分がぽっかり、自分の中にあります。
残念なのは留学時代の写真や、世界中の友達の住所やフルネームなどが、全滅したことです。
それでも特に仲の良かった人は、フルネームを覚えていて、facebookで繋がったりできました。
イギリス、イタリア、タイ、マレーシア、日本。ほんの数人だけですけど。
しかし311の津波で全てを流された人と比べたら、ずっとマシです。
僕は弱いのかもしれません。
どうやって自分を保ってるのかな。頭が下がります。