昨夜、空手の稽古に行くと、僕を含めて6人の道場生がいて、どういうわけかそのうち4名が女子部であった。40~50代女子ね。
稽古後の掃除が終わり、狭い女子更衣室を譲り合う4人。
先に上級の2名が着替えに行った。
残った2人に、先輩(男)が「更衣室、やっぱり4人はきついですか?」と訊くと、年配女子が「(4人で使ったら)ギューギューで、お互いに当たっちゃいますね」とこたえた。
僕は思わず「やべー。想像しちゃったじゃないですか」と言ってしまう。
先輩(男)が笑いながら「近藤さんって、発言がときどきオヤジっすよね~」と言ってきた。うまい返しが浮かばず「すみません」と、笑ってやりすごした。
その先輩より僕の方が年齢は上だろう。日本を代表するオヤジのまち新橋で20年以上やってるこの僕に、『ときどきオヤジ』は誉め言葉のような気がした次第。
新橋界隈で飲むと、そこら中で壊れたオヤジを見ることができます。
僕から見ても「ゲスいなあ」、「こやつ、社会不適合者(無職)なのではないか?」と思うような振舞いやら、飲み方をしているんだけど、身に着けているものは立派だったり、ひょんなことから勤め先の名前がわかって、あまりの巨大企業でびびったり。
たぶんあれら、一見してだらしないオヤジな方たちは、名門大学出身で、会社ではとても尊厳があって、部下もたくさんいたりして、年収もすごくいっぱいで、その代償にストレスを蓄えているのであろうな。
広い家(といっても戸建てではないだろう)もお金も、あったらあったでまた悩みが出てくるに違いない。そしてその生活基盤の大きさに比例し、僕より大きな悩みを抱えているはずだ。それに、人さまや自分を騙さなければならない、いやな仕事かもしれないしな。
ヤツらはストレスで身体を壊したりもするであろう。
僕にこの、オヤジ要素が足りていないのなら、それはあまり、重圧がないからかもな。ずっぽしの新橋オヤジに「オヤジっすね」とは、だれも言わない。相手の図星を指すのは、もはやシャレではないので。
「オヤジっすね」と言われるうちは、まだ僕には伸びしろがあると思われているのだな! また、きっと普段、紳士というイメージを抱かれていたとしても、同様に「オヤジっすね」とツッコミが入ったりするであろうな。
新橋紳士…!?
なんか、ちげえな。