心から素直に望む自分の姿。
生き方、命から湧き出る欲をかなえようとする、ほんとの理想の生き方。
そんなものに丁寧に、子どもの頃から、何年もかけて蓋をする。
親や他人や上司の価値観をなぞって、
自分が見つけた、あこがれの生き方をフィクションと思い。
自分には夢やら目標やら、何もないよと、笑う。
望もうと望まざると、その時は来るというのに。
そんなものでいいのかもしれない。
生まれることさえできなかった命のことを考える。
不慮の事故で死んだ子どもたちを引き合いに出す。
自分は恵まれているのだと、言い聞かせようとする。
比較して、何になる?
不幸に尽きた命を挙げたら、
自分の命が安堵する? しあわせになる?
ぜんぶ自分への嘘だと思う。
命が一度きりじゃないって、死んでもおしまいじゃないって、考える人は、
すでに自殺を完成させているのかもしれない。