昨日は防衛大からの依頼で、雨の中、アメフトの撮影に行ってきました。
そしてこの試合は防大66期アメフト部の最初の試合。いわばデビュー戦。
これは春シーズンに行われるオープン戦が中止されたためです。
そしてそのデビュー戦で勝利すると、夢の1部リーグ昇格がほぼ、手中に収まるという、「最初からクライマックス」なのでした。
関東学生アメフト連盟では上位16校が1部リーグ、その下の16校が2部リーグとなっていて、防大は2部リーグです。
2部リーグはAブロックとBブロックに分かれ、通常は8校での総当たり戦を行うところ、さらにグループとして半分に分け、4校での総当たり戦(3試合)を行って、その4校の順位と同じ順位のもう一つのグループとで順位決定戦を行って、8校の順位を決める。
つまり、各校4試合が行われることになる。
そして通常であれば、ABブロックのそぞれの1位は、1部リーグ昇格をかけて、1部リーグの下位2チームと「入替戦」を行う。
のだが!!
今年はなんと、試合を行わず自動入替!
そして、Aブロック最強のチームが、一昨年2部落ちしてきた東海大!
この試合に勝てば、1部リーグ昇格の悲願が達成される!?
しかし結果は、僅差での負けでした。
気象条件など、ありとあらゆるものが防大の味方に付いたのですけど、ほんとに、双方タッチダウンなし、フィールドゴール(ゴールポストにボールを蹴りこむ)1回許してしまい。それが決勝点となりました。
試合を観ていて、この両チームの勝敗を分けたのは、ほんの些細なミス(反則行為)の積み重ねだったと感じました。
例えば交代違反、フライングなどによる罰退です。
最後の最後、防大にフィールドゴールのチャンスが回ってきました。
その直前に、反則で5ヤード下げられていて、もしあそこで下がっていなかったら、フィールドゴールを決めて同点になっていた可能性は、ぐんと上がります。
・・・とまあ、そんな感じなのですけど、
チームの選手や関係者には申し訳ないですが、僕は防大が1部リーグに上がったら、それはそれでえらいことになると思っています。
けが人続出するのではないかと。
アメフトって、力が拮抗しているチーム同士での怪我ってあまりないんですが、強いチームと弱いチームが戦うと、地獄になります。
ましてや、強豪大学というのは、経験者や体格のいい選手をそろえていたりします。
アメフトで大学に進学したスポーツ推薦も大勢います。
防大は小柄な選手が多いですし、日本一忙しい大学生の名の通り、練習時間もあまり取れません。国家公務員ゆえ企業スポンサーもつけられないし、グッズ販売などの副収益も禁じられています。
しかも、アメフトグラウンドは土なので、ダイビングパスキャッチの練習が・・・。(あ、これは内緒だったかもしれん!)
そんなチームが一部リーグに上がってしまうと、どうなるか。
けが人続出→けがで訓練に参加できない→留年続出→アメフト部を忌避する動き→弱小化
そんな流れになるような気がして。
でもまあ、僕が取り越し苦労するようなことではないので、これからも目の前の一戦一戦を応援していきたいと思います。